摩擦トルクの計算
摩擦モーメント Mrの以下の特定方法は、理論と実践的な知見に基づくものです。摩擦モーメントは、転がり摩擦係数、転動体、スペーサ、シール、負荷分散および負荷から影響を受けます。
その他の要因としては、
- 上下接続構造の傾きを含む平坦度公差。
- グリースの充填およびグリースタイプ。
- シールリップの潤滑およびシール予圧。
- 取り付けによるベアリングの遊びの変化。
もちろん、計算された摩擦トルクにはある程度のばらつきがあります(約±25%を想定)。組み込まれていない、負荷がかかっていないベアリングには、式には考慮されていない自己摩擦モーメントがあります。式を使用する際には、この点を念頭に置いてください。
1.始動時摩擦モーメント Mr
ボールベアリング旋回環
Mr = µ/2 (4.4 · Mk + Fa ·DL + 2.2 · Fr · DL · 1.73) [kNm]
ローラーベアリング旋回環
Mr = µ/2 (4.1 · Mk + Fa ·DL + 2.05 · Fr · DL) [kNm]
2.定常出力 PBEH
PBEH= Mr · ω · η-1 [kNm · s-1]
PBEH= (Mr · n) / (9.55 · η) [kW]
特別仕様として、回転抵抗を低減したrothe erde®ベアリングもご利用いただけます。そのような用途では、当社との調整が必要です。
駆動のために必要な総トルクは、個々の重量すべての加速出力と回転軸と重心の距離の二乗の積として計算されます。想定される風による影響および様々な部材の傾きも考慮する必要があります。
使用される記号
FA = 軸負荷 [kN]
FR = ラジアル負荷 [kN]
Mk = 結果として発生する傾斜モーメント [kNm]
DL = ベアリング軌道直径 [m]
µ = 摩擦係数
ω = 角速度
ω = (π×N個)/ 30 [秒-1]]
N = 旋回ベアリングの回転数 [RPM]
η = 駆動装置の効率
種々の摩擦係数
μ= 0.008 (シリーズKD 210用 (タイプ13および21、標準ベアリング))
= 0.006 (シリーズKD 210用 (タイプ110))
= 0.004 (シリーズKD 320用)
= 0.006 (シリーズKD 600用)
= 0.003 (シリーズKD 700用)
= 0.004 (シリーズKD 800用)
= 0.003 (シリーズRD 900用)
精密ベアリングおよび予圧のあるベアリングにおける摩擦モーメントは、当社までお問い合わせください。